Crystallist

 

 

 

 彼が決意を告げると、とても見ちゃいられないからといって、唐突に現れたルードが勝手に古城に住み着くことを宣言する。彼は複製されたCrystallistを手に、目的を果たすには、最低限このリストを埋めるだけの人材を集めて見せろと一つの指針を与える。

 より多くの同志を集めるために、リカルド達は情報収集に取り組む。彼らの目を惹いたのは、民衆の人気が高い地方領主こそが、謂れ無き叛逆の咎を負わされ幽閉されている現実だった。

 リカルドは中でも人望厚いある領主一家に興味を寄せた。

  文武に長け、不作の年には租税の減免の申請と、叶わぬ分は私財を以って購わんとする無私の心は、腐敗した帝国上層部と相容れるとは思われない。その上、レ ジスタンスの活動が活発化したこの時期を狙って、彼の長男の不祥事を理由にビリジアンは謹慎・当の息子であるニブルは幽閉・美女と名高いバックス夫人は息 子の監督不行き届きを理由に今更の行儀見習いを命じられ、実質的に軟禁状態にあった。

 マクロの調べによると、しかもニブルの起こした不祥事は執政官の侍女が関わる如何にも罠といった内容だった。

  侍女は執政官の非道に苦しめられたそぶりでニブルに近付き、屋敷に引き入れた後、彼に乱暴を働かれたと騒ぎを起こした。わざと身に纏う衣を破き被害を装っ た侍女の言葉はニブルの弁明を許さず、ビリジアンの評判にほころびを生じさせる。その僅かな隙間に付け入って、執政官達は彼の身動きを封じたのだ。

 リカルドはランスらと計画を練って、ビリジアンの協力を得るためにまずはニブル、次いでバックス夫人を救い出す。

 ニブルから話を聞きだしたランスは、この罠を裏で仕組んでいるのがミナルリックである事を嗅ぎ付ける。侍女はミナルリックに操られたアンデッドであり、ニブルが色香に迷わない場合には彼を抹殺する役目をも持っていた。

  二人の救出は、ビリジアンに翻意ありとみなされ、リカルド達の手を逃れた執政官はビリジアンを地下牢に拘束する。これを救いに来たところを一網打尽とする のが執政官の狙いだったが、マクロの立てた策が効を奏し、一行はビリジアンと、レジスタンスへの物流を行ったとして捕えられていた商人・キヌル・タベィ ジーを仲間に加える。

 キヌルはフォーライツ家にも出入りする有力商人の一人だった。

 

 

 

  ばっく ほーむ ねくすと

 

使用素材配布元:LittleEden