5th Episode -Outside-

 
1異世界:

 でも……何故に、全く同じタイプのバイクが、ウチと此処と、両方に存在している……?

 

2多分ナンパ:

 こんな、そのものズバリで何の面白味もないワンパターンで、頭抱えるどころか腹抱えて笑いたくなるような手口で、果たして引っかかる 女はいるのだろうか……?

 

3類似品注意:

 けどもしそれが本当だとしたら、あの二人を、出会わせてはいけない。

 

4予想範囲外:

 迷ってしまうのは、垣間見た高校生の着ていたのが、駅前で知り合った三人組と同じ制服だったからだ。

 

5焦燥:

 松井さんが励ましてくれているのはわかっていても、どうしても安心なんてしていられない。

 

6戸惑い:

 咄嗟にほかの言葉は出てこなくて、しつこくその写真について尋ねることになってしまった。

 

7どうして、あの時:

 馬鹿みたいに反芻……するうちに沸々とこみ上げてくるのは、怒り。

 

8行き違い:

 今は決して簡単と言える状況にはないのだけれど、そうでも思わなければやりきれない。

 

9転換点:

 私は反射的に手を引っ込めていて、電気を追い払うように小さく振ってから、今度はもっと慎重に、その闇色の固まりを取り上げた。

 

10先導者:

 彼の真摯さの分だけ正直な答えを返そうとして、途中で息を呑んだ。

 

11接触:

 アキムが言うのと同時に、進行方向の扉が吹き飛ばされた。

 

12墜落:

 私は唇をきつく噛み締めて、そして、三階の窓から身を躍らせた。

 

13強く願う:

 脇目もふらないような、我が身を省りみないような、ただ純粋に何かを求める祈りなんて、そういえばしたことがなかったんだと思う、そ の時になるまでは。

 

14協力者:

 伊藤さんは先刻の短いやり取りの中でそういったことを全部考えて、必要なものを持ってきてくれたのだ。

 

15主導権:

 多少強引な手段をとれば、どうにかできる程度の束縛だったけれど、私は逆らうことが出来なかった。

 

16本当の切り札:

 リスクの大きさを指摘した一人が、私の決断に怒るのも当然で。 

17光明:にゅー

 そこにあったのは待ち望んでいた気配──私が微かに頷くと、代表して松井さんがガラッとカーテンを引き開けた。

 

 

 

 

 


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